育児・介護休業法と助成金




 育児・介護休業法では、事業主が講ずべき措置として、「育児休業及び介護休業に関連してあらかじめ定めるべき事項」、「雇用管理および職業能力の開発向上等に関する措置」、「育児のための勤務時間の短縮等の措置」が定められています。これらは義務規定ではないものもあるようですが、実際に、望ましい措置を講じた場合の助成金等があれば教えてください。



 21世紀職業財団(女性労働者等の職業生活と家庭生活との両立のための支援等を行っています)によって支給されている助成金をご紹介します。


 受給できる事業主は、以下の要件を満たす雇用保険の適用事業主でなければなりません。
1)事業主等は「改正育児・介護休業法」に規定する育児休業、介護休業、子の看護休暇及び勤務時間の短縮等の措置について、労働協約又は就業規則に定め、実施していること。
2)301人以上の労働者を常時雇用する事業主は、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画(以下「一般事業主行動計画」)を作成し、その旨を都道府県労働局長に届け出ていること。


但し、以下の「②事業所内託児施設助成金」及び「⑥男性労働者育児参加促進給付金」については、300人以下事業主についても一般事業主行動計画の策定・届出が要件とされます。


それでは、各助成金についての概要を解説させていただきます。


①育児・介護費用助成金
労働者が育児・介護サービスを利用する際に要した費用の全部又は一部について補助等を行った事業主に対して、その補助等の額の一定割合を助成します。


②事業所内託児施設助成金
労働者のために事業所内託児施設を設置、運営、増設又は施設の保育遊具等を購入する事業主に対し費用の一部を助成します。


③育児休業代替要員確保等助成金
育児休業取得者が、育児休業終了後、原職又は原職相当職に復帰する旨の取り扱いを就業規則に規定した上で育児休業取得者の代替要員を確保し、かつ、育児休業取得者を原職等に復帰させて6ヵ月以上雇用している事業主に対して支給します。


④育児両立支援奨励金
小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が利用できる次のいずれかの制度を、新たに就業規則に規定し、3歳以上小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が、これらの制度を利用した場合に、事業主に支給します。
イ.育児休業に準ずる制度
ロ.短時間勤務制度
ハ.フレックスタイム制度
ニ.始業・終業時刻の繰上げ・繰り下げの制度
ホ.所定外労働をさせない制度


⑤育児・介護休業者職場復帰プログラム実施奨励金
育児休業又は介護休業した労働者がスムーズに職場に復帰できるよう、職場適応性や職業能力の低下を防止し、回復を図るため、次のいずれかの1つ以上の措置を実施した事業主に支給します。
イ.在宅講習
ロ.職場環境適応講習
ハ.職場復帰直前講習
ニ.職場復帰直後講習


⑥男性労働者育児参加促進給付金
男性の育児参加促進事業(男性の育児参加を可能とするような職場づくりに向けた取組)を行う事業主であり、かつ、(財)21世紀職業財団の事務所長による指定を受けた事業主に対して支給します。


詳細についてのお問い合わせは、以下の「財団法人 21世紀職業財団」までお願いします。 
http://www.jiwe.or.jp/gyomu/support/assist1_1.html