部下に興味を持ち、小さな変化に気付く

 「部下とどのような話をすればいいか分からない」という経営者や管理者のみなさんのために、今回はコミュニケーションのきっかけについてお話したいと思います。


 例えば上司が部下に対して年1回の面談を行う際には、部下がこの1年間どのような仕事を行ってきたのか、現状の知識・能力でどのような業務を任せることができるか….といったことについて、過去の状況を振り返り、現在の状況を思い起こす作業を行うと思います。しかし、コミュニケーションが下手な上司の行動パターンとして、面談の場に立って初めて部下のことをしっかり注視するという場面を目にすることが少なくありません。


 部下は常に何かしらの変化をしており、その変化に気付くのも上司の仕事の1つであると言うことができます。ただ、変化といっても大げさに考えることはありません。「髪型が変わった」というような容姿のこと、「元気がなさそう」といった気持ちのことなど些細のもので構いません。その変化に対して気付いてあげようとする気持ちが大切なのです。そして、その気持ちを部下に伝える。毎日が難しいのであれば3日ごと、1週間ごとでも構いません。「髪型変わったねぇ」「元気なさそうだね、何かあったの?」と声を掛ける。その行動がコミュニケーションのきっかけとなります。


 これらのことを実践するには、とにかく部下に興味を持たなくてはなりません。
□あなたは部下に興味がありますか?
□部下の変化に気付いてあげていますか?
□たまにはその変化について声掛けしてあげていますか?


 コミュニケーションを取るのが苦手な方は上記3点を順に実践してみて下さい。これらが実践できたときには、確実にあなたと部下との間でコミュニケーションのきっかけが増えているはずです。


(志治英樹)