1ヶ月単位の変形労働時間制の具体例

 本日は、1ヶ月単位の変形労働時間制の計算方法について、具体的な例を交えてご説明します。


 今回は、暦の3月を1ヶ月単位の変形労働期間とし、1日の所定労働時間が7時間45分の事業場の場合、所定労働日を何日とすれば法定労働時間内となるか、計算してみたいと思います。


1.変形期間内の法定労働時間の総枠を求める


 この場合、変形期間の歴日数は31日となり、この変形期間における法定労働時間の総枠は、次のように求めることができます。
 
                変形期間の暦日数(31日)
 週法定労働時間(40H)×———————–
                     7


 計算の結果、1ヶ月の法定労働時間の総枠は、177.1時間となります。


2.限度労働日数を求める


 法定労働時間の総枠内(177.1時間)に、所定労働時間が納まれば、1週間の法定労働時間をクリアすることになります。


 従って、次の計算式で求めた日数が限度労働日数となります。


      変形期間内の法定労働時間(177.1H)
 計算式=———————————–
        1日の所定労働時間(7.75H)


  計算したところ、22.851・・・日と端数が生じました。
0.851日を労働日とすることは現実的ではなく切り捨てる場合が多いのですが、月に1日だけを半日勤務とすることも可能です。


 なお、特例事業場(参照:当Blog2006年2月18日)の場合は、週法定労働時間を44Hとして計算することになります。


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