無駄な会議を開いていませんか

 中部経済新聞に、宇井経営コンサルティング事務所代表の宇井克己氏が、「誰でもできるカンタン会議活性化術」という連載をされています。実践に即した示唆に富んでいて、私も興味を持って毎回愛読しています。例えば、会議で意見が出なくなったときの活性化術として、二人一組で意見を出させる等のワザが紹介されていましたが、大変面白い方法だと思います。


 たくさんの人が集まる会議の場ですと、自ずと「意見する人」「聞き役に徹する人」という役割分担は決まってきます。しかし二人一組となり一対一の対話となるとそうはいきません。もちろん組み合わせ等には配慮も必要ですが、普段意見が出ない人の考えも聞くことができ、会議のマンネリ化も防ぐことができます。また、「会して議せず、議して決せず、決して行わず」などと言われ、会議不要論さえ唱えられています。これも非常に納得のいく意見です。


 確かに、意思疎通を行い一体感を保つために、会議は重要な役割を果たします。そのために会議はなくてはならない場です。しかし、だらだら会議を行い、何も決まらず、何も行動が始まらないのは、ただの時間の無駄遣いと言えます。会議は多くの社員が会して行いますので、たとえ1時間であったとしても、10人寄れば10時間の工数となります。普段の業務以上に中身のある時間にしていかなければ、会議を行うこと自体がムダとなってしまいます。


 現実問題として、だらだら会議、マンネリ会議は多く存在しています。特に定例会議等は、毎回同じ顔ぶれで同じ議題で同じ結論となり、時間の浪費に終わっていることも多いのではないでしょうか。そういった会議はむしろ不要で、誰かが資料をまとめ回覧するだけでも事足りるのではないでしょうか。会議は意思疎通、一体化の場。短時間で内容の濃い会議を行うために、このシリーズはぜひお勧めしたい内容です。


(佐藤澄男)


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