サイボウズが導入する先進的ワーク・ライフ・バランス支援制度

 本日の新聞紙上に「育児休暇6年、何度でも・サイボウズ、男女とも取得可」といった見出しの記事が掲載されていましたが、ご覧になりましたでしょうか。この件について、同社より早速プレスリリースが出されましたので、ワークライフバランスの最新事例ということでご紹介しましょう。


 この「ワーク・ライフ・バランス支援制度」は、明日2006年8月1日より施行されるそうですが、そのポイントは以下のようになっています。
□産前産後休暇
  妊娠判明時から取得可能。
□育児休業
  最長6年間 (小学校就学時まで) 休業可能。
  休業回数は特に定めない。
□育児短時間勤務
  妊娠判明時から両親ともに適用可能。
  勤務形態については、状況に応じて適宜変更可能。
  期間は特に定めない (無制限)。
□介護休業
  要介護状態に問わず最長6年間休業可能。
  休業回数は特に定めない。
□介護短時間勤務
  要介護状態に問わず家族を介護する社員が希望した場合に適用可能。
  勤務形態については、状況に応じて適宜変更可能。
  期間は特に定めない (無制限)。
□子供の看護休暇
  日数は特に定めない。
□定年
  定年制の廃止。


 このように法律の規定を大幅に上回る、かなり先進的な事例となっており、同時に定年制の廃止まで行っています。これを行おうとすると代替人材の確保なども含め、ある程度の社員数が必要と思い、社員数データを調べてみましたが、2006年1月末時点の社員数は役員、派遣社員を含め、なんと163名と決して多くありません。女性社員の割合が高く、その有効活用なくして業務の円滑な遂行が実現できないという背景などがあるのだと思いますが、それにしてもこの内容には驚かされました。これがすぐにスタンダードになるとは考えにくいでしょうが、企業の今後の労務管理の課題が良好な労働力の確保と維持にあると考えると、非常に考えさせられる事例であると言うことができるでしょう。



参考リンク
サイボウズ、ワーク・ライフ・バランス支援制度を改定
http://cybozu.co.jp/company/news/2006/20060731.html


(大津章敬)


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