給与計算で便利なEXCEL TIPS集「生年月日をインポートするには?」

EXCEL TIPS集「生年月日をインポートするには?」 先日より開始した「給与計算で便利なEXCEL TIPS集」の連載ですが、今日はその2回目。TEXT関数を用いた業務効率化を取り上げることとします。


 最近の市販ソフトにはデータのインポート機能が搭載され、既存のEXCELデータを受け入れることができる仕組みになっています。ただし、ほとんどの市販ソフトは、データを受け入れる形式(以下、「受入形式」といいます)を定めており、インポート前にこの形式に合わせることが必要です。そこで本日は、生年月日を給与計算ソフトにインポートできるようにするための受入形式の変換方法を紹介しましょう。



【質問】
 給与計算ソフトへ新入社員のデータをインポートしたいのですが、生年月日がうまくインポートできません。給与計算ソフトのマニュアルを見たところ、8文字の文字列(年4桁、月2桁、日2桁)と記載されています。どうしたらうまくインポートできますか。


【回答】
 EXCELのTEXT関数を利用すると解決できます。


【解説】
 EXCEL では、日付を連続したシリアル値として処理することで、日付の計算が行われています。このシリアル値は1900年1月1日を「1」とし、1900年1月2日を「2」とカウントしていきます。しかし、給与計算ソフトはこのシリアル値ではインポートできないケースがありますので、EXCELのTEXT関数を利用し給与計算ソフトの受入形式に合わせることができます。


 EXCELのヘルプでは「TEXT(値,表示形式) 数値を書式設定した文字列に変換します」となっています。実際には、多くが以下のように利用するでしょう。


  =TEXT(昭和50年1月30日,”YYYYMMDD”) → 「19750130」


【まとめ】
 生年月日や入社年月日のデータは給与計算以外でも社会保険手続きや人事データベースなどでも利用されるものです。重要な個人情報であり、複数のデータベースを保持することでデータの整合が取れていないという問題も発生しかねません。人事データの管理という側面で考えると、マスタはひとつに統一し、必要に応じ上記のような変換をしながら利用することが望ましいでしょう。
※上記はすべてのソフトに対応するわけではありません。利用される際はご利用のソフトの仕様をご確認ください。


(宮武貴美


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