健康保険法改正その3「出産手当金と傷病手当金の給付額の変更」

 先日、平成18年10月から変更される健康保険法の改正についての記事を2回登録しましたが、今回はそれに続き、平成19年4月から変更される出産手当金と傷病手当金の給付額の変更について取り上げてみたいと思います。


 健康保険には、出産のために働くことができないことに対する所得保障として「出産手当金」が、私傷病のために働くことができないことに対する所得保障として「傷病手当金」があります。平成19年4月から、この出産手当金と傷病手当金の給付額が引き上げられることが決定しています。これまでこれらの手当金は標準報酬日額の6割相当額とされてきましたが、平成19年4月からは標準報酬日額の3分の2程度となります。この引き上げは賞与分を反映した水準と言われています。


 確かに平成15年4月から総報酬制が導入され、賞与についても給与と同率の社会保険料が徴収されています。今回、給付に対しても、その部分がやっと反映されたと言えるでしょう。次回はこれらの手当金と任意継続被保険者に対する給付の関係について取り上げます。



参考リンク
厚生労働省「平成18年度医療制度改革関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/index.html


(宮武貴美


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