健康保険法改正その4「任意継続被保険者に対する傷病手当金・出産手当金の廃止」

 本日は健康保険法改正に関する不定期連載をお届けしますが、前回は平成19年4月から変更される傷病手当金と出産手当金の給付額を取り上げました。今回は、任意継続被保険者に対する傷病手当金・出産手当金の廃止について取り上げてみましょう。


 健康保険には資格喪失後の保険として、任意継続被保険者という制度があります。この任意継続被保険者になった場合は、資格喪失前と同様の保険給付を受けることができますので、傷病手当金・出産手当金についても支給要件を満たすことで受給することができました。


 しかし今回の改正で、平成19年4月よりこの傷病手当金と出産手当金について、任意継続被保険者が対象除外となることが決定しています。また出産手当金に関しては、資格喪失後6ヶ月以内に出産した者にも支給されていましたが、この支給も廃止となります。これらの給付を考えて任意継続被保険者になる選択も見られましたが、今回の改正で任意継続被保険者を選択するメリットがひとつ減ったと言えるでしょう。



参考リンク
厚生労働省「平成18年度医療制度改革関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/index.html


(宮武貴美


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