取得・喪失・氏名変更などの社会保険/労働保険の届出が同時に行えるようになりました

社会保険労働保険手続き一元化 先日、社会保険庁から社会保険・労働保険の一元化の第一歩となる社会保険・労働保険手続きの同時届出についての案内が発表されました。社会保険・労働保険の手続きは、その届出内容が似通っているにも関わらず、管轄官署が異なるため、これまで提出先が異なり、事業主にとっては社会保険事務所と公共職業安定所の双方で手続きを行う必要があるなど、非常に不効率な状態となっていました。今回、この見直しが実施され、以下の7つの届出については、社会保険事務所に設置される「社会保険・労働保険徴収事務センター」で同時に行うことができるようになりました。
事業所の設置
  健康保険・厚生年金保険新規適用届
  労働保険保険関係成立届(継続) 雇用保険適用事業所設置届
事業所の住所や名称変更
  健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更(訂正)届
  労働保険名称、所在地等変更届 雇用保険事業主事業所各種変更届
保険手続に関する代理人の選任・解任
  健康保険・厚生年金保険事業所関係変更(訂正)届
  労働保険代理人選任・解任届 労働者災害補償保険代理人選任・解任届
  雇用保険被保険者関係届出事務等代理人選任・解任届
従業員の採用
  健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
  雇用保険被保険者資格取得届 雇用保険被保険者転勤届
従業員の氏名変更
  健康保険・厚生年金保険被保険者氏名変更届
  雇用保険被保険者氏名変更届
従業員の退職
  健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届
  雇用保険被保険者資格喪失届(離職票の交付を必要としない場合に限る。)
事業所の廃止・休業
  健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届
  雇用保険適用事業所廃止届


 この中でも特には頻繁に発生する手続きであり、届出先が統一化されるだけでも事業主にとっては大きな手間の軽減となるでしょう。一方で、これまでは社会保険と労働保険は個別の管理となっており、社会保険と労働保険双方の加入状況を比較し、未加入保険の加入促進が行われることはほとんど行われていませんでした。しかし、今後はこの一元化の流れで雇用保険の被保険者に対する社会保険加入の調査の実施なども予想されるでしょう。



参考リンク
社会保険庁「社会保険・労働保険徴収事務センターで社会保険と労働保険の届出が“同時に”行えます」
http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1002.pdf


(宮武貴美)


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