自殺予防対策支援ホームページと自殺対策基本法の紹介

 日本の自殺者数は、平成10年に年間30,000人を超えてから、そのままの高い水準で昨年まで推移しており、国全体としての自殺予防対策が大きな課題になっています。最近では、文部科学大臣宛の自殺予告の手紙の問題が様々なメディアで大きな問題として取り上げられていますが、一方で勤労者についてもメンタルヘルス不調による自殺が大きな問題になっています。


 このような中、平成17年8月30日に自殺予防対策支援ホームページが開設され、先日、自殺対策基本法が施行されました。この法律は、「自殺対策を総合的に推進して、自殺の防止を図り、あわせて自殺者の親族等に対する支援の充実を図り、もって国民が健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現に寄与すること」を目的としています。そして、事業主の責務として「事業主は、国及び地方公共団体が実施する自殺対策に協力するとともに、その雇用する労働者の心の健康の保持を図るため必要な措置を講ずるよう努めるものとする」を掲げています。今後、様々な自殺対策が取られると思いますが、企業としてもこれに着目する必要があるでしょう。
 このホームページでも紹介されている中央労働災害防止協会が作成した「労働者の自殺予防マニュアル」については、またの機会にご紹介させて頂くこととします。



参考リンク
国立精神・神経センター 自殺予防総合対策センター「自殺・うつ病予防対策マニュアル」
http://www.ncnp-k.go.jp/ikiru-hp/manual.html
自殺対策基本法
http://www.ron.gr.jp/law/law/jisatu_k.htm


(宮武貴美)


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