労働組合への浸透が遅れる労働審判制度

労働組合への浸透が遅れる労働審判制度 労働関係に関するトラブルを迅速かつ効果的に解決するため、平成18年4月に労働審判制度が導入されましたが、この度、東京都産業労働局が、東京都の単位組織組合および単一組織組合の本部に対し、同制度の認知度などに関して調査を実施し、「労働審判制等に関する調査の概要」という資料を公表しました。


 これによれば、まず労働審判制の周知度については、以下のようにちょうど半々といった結果になっています。
□知っている 936組合(50.8%)
□知らない 906組合(49.2%)


 また労働者個人からの相談が労働組合にあった場合、「労働審判制」の利用を勧めるかという質問については、以下のように「勧める」としたのは140組合(15.2%)に止まり、同制度の浸透がかなり遅れていることが明らかになりました。
□勧める 140組合(15.2%)
□勧めない 164組合(17.8%)
□分からない 473組合(51.3%)
□その他 145組合(15.7%)


 個別的労働関係紛争が増加し、多くの企業および労働者が、その解決に膨大な時間と手間を取られる中、労働審判制度は原則として3回以内の期日で審理し、適宜調停を試み、調停による解決に至らない場合には労働審判を行うという迅速かつ実効性の高い問題解決方法のひとつです。現状では法施行から半年強しか経過しないために浸透はもう一つといったところのようですが、今後は急速に普及していくことでしょう。



参考リンク
東京都産業労働局「労働審判制等に関する調査の概要」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2006/12/60gcl102.htm
裁判所「新しい労働紛争解決制度(労働審判制度)について」
http://www.courts.go.jp/saiban/wadai/1803_02_roudousinpan.html


(大津章敬)


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