給与計算で便利なEXCEL TIPS集「データを見やすくする書式設定」

データを見やすくする書式設定 今回の給与計算で便利なEXCEL TIPS集は、「データを見やすくする書式設定」として、条件付書式の機能を使った改善策についてご紹介しましょう。



【質問】
 当社では給与計算資料をEXCELで作成することが非常に多くあります。セルに罫線をつけたり、色をつけたり工夫をしているのですが、データの数が多いこともあり、よく入力間違いや読み合わせ間違いを起こしてしまいます。何か良い改善方法はありませんか?


【回答】
 入力間違いや読み合わせは往々にして段を間違えることなどで発生します。EXCELの書式設定で一行おきに色をつける、といった工夫が考えられるでしょう。


【解説】
 「1行おきに色をつける」という発想は日常でも非常によく見られるものです。このため、EXCELで一行おきに色をつけるという方法は、実務上よく行われているのではないかと思いますが、行の挿入や削除で、その色づけがずれてしまうという現象もよく目にします。このずれてしまうという現象は、条件付き書式を利用することで避けることができます。


■設定方法 
設定したいセルを範囲選択する。
[書式]-[条件付き書式]をメニューから選択する。
条件には以下の設定(入力)を行い、書式のパターンから好みの色を選択する。
  [数式が][=MOD(ROW(A1),2)=1]


■関数の説明
 MOD(数値,除数)
  数値を除数で割ったときの剰余を返します。
  数値    割り算の分子となる数値を指定します。
  除数    割り算の分母となる数値を指定します。


 ROW(範囲)
  引数として指定された配列の行番号を返します。
  範囲      行番号を調べるセルまたはセル範囲の参照を指定します。


【まとめ】
 今回紹介した設定はEXCELの機能を素直に活用するのではなく、一工夫する必要があるため手間なのですが、その効果は絶大です。是非、一度試していただき、実感していただきたいと思います。


(宮武貴美)


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