暑くなってきました!熱中症の予防策と救急措置を確認しましょう

暑くなってきました!熱中症の予防策と救急措置を確認しましょう 昨日は西日本を中心に気温が上がり、大分県豊後大野市ではなんと36.1度を記録したそうです。これから夏を迎えると心配になってくるのが熱中症です。左のグラフ(クリックして拡大)は先日、厚生労働省の「熱中症による死亡災害発生状況(平成18年分)」の中にある過去3年間の月別被災状況です。例年7月から8月に集中して死亡事故が発生していますが、6月にも過去3年間で5件の死亡事故が発生しており、直射日光により高温環境となる屋外作業場所等ではいまの時期から注意が求められます。


 以下では熱中症の予防策と、発生時の救急措置のポイントについて解説します。特に屋外作業を行う際には十分に以下の事項を注意し、現場指導を徹底することが求められています。
[予防策]
 そもそも熱中症とは、高温の環境で発生する障害の総称で、射病、熱けいれん、熱虚脱、熱ひはいに分けられますが、その基本的な対策としては以下のようなことに注意が必要です。
□日除けや風通しを良くするための設備を設置し、作業中は適宜散水する。
□水分・塩分補給を行い、また身体を適度に冷やすことのできる冷たいおしぼりなどの物品を用意する。
□日陰などの涼しい場所に休憩場所を確保する。
□十分な休憩時間や作業休止時間を確保する。
□作業服は吸湿性・通気性の良いものを着用する。
□健康診断や巡視などにより、作業者の健康状態を把握しておく。


[救急措置]
 以上のような予防策がまずは求められますが、それでも実際に熱中症が発生してしまった際には、以下の手当を早急に行った上で、直ちに病院に連れて行き、医師の手当を受けることが必要です。
□涼しい場所で安静にする。(安静中は1人にさせない。)
□水やスポーツドリンクなどを取らせる。
□体温が高いときは、裸体に近い状態にし、冷水をかけながら扇風機の風を当てるなどして、体温の低下を図る。



参考リンク
厚生労働省「熱中症による死亡災害発生状況(平成18年分)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei16/index.html
環境省「熱中症保健指導マニュアル(2006年6月改訂版)」
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual.html
財団法人日本気象協会「WBGT熱中症予防情報」
http://www.tenki.jp/heat


(大津章敬)


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