介護職員処遇改善交付金の申請にあたってのキャリアパスモデルが公表されています

介護職員処遇改善交付金の申請にあたってのキャリアパスモデル 特別養護老人ホームなどの福祉施設では、従来より「人材が思うように確保できない」、「採用をしたもののすぐに離職をして定着をしない」といったことが経営上の大きな悩みとなっており、人材確保難からやむを得ずフロアの一部業務停止などを行った福祉施設は少なくありません。


 この背景には、重労働である一方で、40歳、50歳と年齢や経験を重ねても年収300万円台からなかなか脱却できない低賃金の問題があり、結婚や子育てを意識する若年層の定着率が特に低くなるという現状があります。政府も高齢化が進展する中で、介護の受け皿となる福祉施設が人材不足難によって受入れが困難になっている状況を看過することができず、その対応策として昨年10月より介護職員の給与に一人あたり平均して約1万5千円程度上乗せがされる介護処遇改善交付金を制度としてスタートさせました。


 この介護職員処遇改善交付金は、当初は申請をすれば介護保険に上乗せをされて受給することができましたが、平成22年10月からは、介護職員に対してキャリアパスモデルを示すことなどが条件として付加され、この条件を満たさない場合には、一定割合の減算がされることとなります。そのため、9月30日までにどのように運用をするのか、それぞれの施設毎のキャリアパス制度を策定し、管轄の各都道府県に申請をすることになっているのですが、8月を目前に控えたいま現在においても、どのようなモデルを構築すればよいのか分からないという施設が少なくありません。


 そうした中、厚生労働省より様々な団体がまとめたキャリアパスのモデル例がホームページ上で公開されました。このモデルは自施設のキャリアパスを策定するにあたり非常に参考になりますので、これをベースとして、自施設の職員構成などを考えながらイメージを描き、キャリアパスをまとめていくとよいでしょう。


キャリアパスモデルの参照は以下をクリック
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/tp1023-1.html



参考リンク
日本在宅介護協会「在宅介護サービス業における介護職員のキャリアパスモデル例等」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1a.pdf
日本生活協同組合連合会「在宅系介護職に求められるキャリアパス想定例」
概要版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1b.pdf
全体版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1c.pdf
特定施設事業者連絡協議会「特定施設における雇用管理モデル・キャリアアップモデル(概要)」
 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1d.pdf
全国社会福祉施設経営者協議会「介護保険事業を経営する社会福祉法人における職員のキャリアパスの構築にむけて~キャリアパスガイドライン~」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1e.pdf
全国老人福祉施設協議会「キャリアパスガイドライン(素案)」
概要版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1f.pdf
全体版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1g.pdf
全国老人保健施設協会「介護従事者のキャリアアップシステム導入・活用推進のための事業報告書」
概要版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1h.pdf
全体版 http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1i.pdf
日本慢性期医療協会「介護職員のキャリアパスモデル」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/10/dl/tp1023-1j.pdf


(服部英治



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