外来にかかる高額療養費の現物給付化が来年度からスタート

外来にかかる高額療養費の現物給付化が来年度からスタート 健康保険には、重い病気などで病院等に長期入院したり、治療が長引く場合に、医療費の自己負担額を軽減するための高額療養費制度があります。この制度は、医療費が一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合に、超えた部分について払い戻されるというものです。

 自己負担限度額については、所得の区分に応じ、3つに分かれており、一旦、医療機関の窓口で自己負担限度額を超えた分も支払った上で、超えた額を協会けんぽ等の保険者に請求するという仕組みが取られてきました。これについては、平成19年4月からは入院に関する高額療養費について現物給付が行なわれるようになっています。現物給付とは、医療機関の窓口においては、自己負担限度額までを支払い、それを超えた分については、保険者が直接医療機関に支払ういうものです。これは被保険者の窓口負担が少なくする効果が高く、広く浸透していたようです。

 そして、平成24年4月1日からは、原則入院のみの取扱いであった高額療養費の現物給付が、外来においても適用できることになりました。具体的な申請方法や申請様式は公開されていませんが、入院時の取扱いと似通ったものになると想像されます。


 関連blog記事
2010年8月26日「高額療養費の概算額が計算できる協会けんぽ滋賀支部のホームページ」
https://roumu.com
/archives/51772038.html

2010年7月28日「高額療養費制度を分かりやすく解説した資料がダウンロードできます」
https://roumu.com
/archives/51764855.html

参考リンク
法令等データベース「健康保険法施行令等の一部を改正する政令の施行について(平成23年10月21日保発1021第1号~第4号)」
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111024S0010.pdf
協会けんぽ「高額療養費・高額介護合算療養費」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,268,25.html

(宮武貴美)

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