電子申請で離職票手続きを行なう際の離職者本人の署名取扱い
2011年11月14日のブログ記事「電子申請で手続きを行なった離職票手続きは電子公文書による発行に」で取り上げたとおり、いよいよ来週より離職票が電子申請で届出可能となります。紙媒体での離職票発行については、離職者本人の内容確認欄があり、その確認欄で離職理由等を確認し、記名押印もしくは署名した上で手続きを行うことを原則としています。電子申請での離職票発行について、この部分がどのような取扱いになるか、以前から関心が寄せられていました。先日、この点に関して全国社会保険労務士会連合会から以下の取扱いが発表されました。
離職証明書の記載内容に関する確認書
離職者本人が離職証明書の内容について確認したことを証明することができる書類として、「離職証明書の記載内容に関する確認書」を離職証明書の提出の際にPDFファイル等で添付することにより、被保険者の電子署名に代えることが可能となります。
被保険者の確認を得られないやむを得ない理由について(疎明書)
離職者からの署名を求めることができない場合であって、社会保険労務士が電子申請を行う場合は、「被保険者の確認を得られないやむを得ない理由について(事業主の疎明書)」または「被保険者の確認を得られないやむを得ない理由について(社会保険労務士の疎明書)」のいずれかに必要事項を記載のうえ、PDFファイル等で添付することで足りることとなる。
本来であれば、図表のとおり、離職者の電子署名により、確認を行なうべきものが、確認書もしくは疎明書という形で省略できることは電子申請の推進に役立つと考えられます。ただし、離職者本人が離職証明書の記載内容を確認することは、離職者の受給権を保護する観点から極めて重要な取扱いとしており、安易に疎明書の添付をもって離職者の確認を得ずに届出を行うことのないように注意喚起をしています。
関連blog記事
2011年11月14日「電子申請で手続きを行なった離職票手続きは電子公文書による発行に」
https://roumu.com
/archives/51888262.html
2011年10月17日「11月28日から予定される離職票の電子申請交付とその申請方法」
https://roumu.com
/archives/51880942.html
2011年9月20日「ネットから印刷して利用できるようになった雇用保険の帳票類」
https://roumu.com
/archives/51874539.html
2011年6月29日「離職票発行の電子申請は平成23年11月28日から受付開始」
https://roumu.com
/archives/51856892.html
参考リンク
全国社会保険労務士会連合会「離職票交付を伴う雇用保険被保険者資格喪失届の電子申請にかかる取扱いについて(事前情報)」
http://www.shakaihokenroumushi.jp/social/topics/2011/1116.html
(宮武貴美)
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