入社半年で多くが仕事への夢を失う新入社員
昨年末、公益財団法人日本生産性本部は「2011年度 新入社員 秋の意識調査」結果を公表しました。この調査は昨年の春と秋に同法人が実施した新入社員教育プログラム等への参加者を対象に実施されたものですが、景気の低迷や就職環境の悪化を反映してか、新入社員の不安を反映した結果がいくつも出ています。そこで本日はその概要について取り上げることとしましょう。
[主な調査結果]
□「若いうちならフリーアルバイターの生活を送るのも悪くない」とする回答が前年比11.3ポイント増加(35.9%)。
□「条件の良い会社があれば、さっさと移る方が得だ」とする回答が前年比12.4 ポイント増加(40.7%)。
□「基準や慣習に反しても、法律に反しないことであれば、どんな強引な手段や方法をとっても問題はない」に対し、「そう思う」とする回答が春、秋を通して過去最高
(28.8%)。
□「子どもが生まれたら育児休業を取得したい」とする男性7割以上(72.8%)
こうした様々な調査結果の中でももっとも気になる結果が「自分には仕事を通じてかなえたい「夢」がある」という設問への回答です。画像がその結果ですが、今回の秋調査では1999年以来最低の52.4%となっています。また春調査の結果は71.3%でしたので、その落差は18.9ポイントとなっており、この落差は過去最高となっています。入社したばかりの時期には仕事で夢を叶えたいと思っていた新入社員のうち、多くの者が入社半年の間にその夢を見失っているという結果だけに、企業の経営者および管理者は大いに反省する必要があるでしょう。社内コミュニケーションや人材育成などにおいて課題がないか検証し、その対策を進めなければなりません。
参考リンク
公益財団法人日本生産性本部「2011年度 新入社員 秋の意識調査」
http://activity.jpc-net.jp/detail/mdd/activity001324/attached.pdf
(大津章敬)
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