企業における女性コア人材の増加と今後求められる意識変革
先日、日本生産性本部より「第3回「コア人材としての女性社員育成に関する調査」結果概要」が公開されました。労働力人口の低下は、中期的には深刻さを増す問題であり、女性労働力の活用は今後の人事管理において非常に大きなテーマとなってくることは確実です。そこで本日はこの調査結果の内容について取り上げましょう。
この調査で、コア人材と位置付けている課長(相当職)以上の女性について、3年前と比較し、「かなり増加した」という企業が9.5%、「やや増加した」が42.7%となっており、実に5割以上の企業で女性のコア人材が増加したという結果となっています。男女比率でみると、3年以内に課長になる可能性のある職位の人の84.1%が男性で、女性は15.9%に止まっていますが、着実に増加の傾向をたどっていることがわかります。
一方で、女性社員の活躍を推進する上での課題としては、「女性社員の意識(75.0%)」、「管理職の理解・関心が薄い(61.6%)」、「育児等家庭的負担に配慮が必要(50.4%)」という上位3つが5割以上の回答となっています。特にもっとも高い「女性社員の意識」に関しては、今後の女性コア人材を増加させるためには解決しておきたい問題と言うことができますが、これに関し、調査では「女性社員の意識」を課題として挙げた企業のうち、男性の上司の女性女性社員に対する見方も調査しています。それによれば、「昇進することへの意欲が乏しい」、「難しい課題を出すと敬遠されやすい」、「仕事に対する責任感が乏しい」といったものが挙げられています。これはあくまでも男性の見方ではあるものの、女性のコア人材が増えるためには、払拭していく必要のあるものであると言えるでしょう。
なお、調査では「女性活躍推進の取り組みとして、「効果があったか出つつあるもの」」や「女性社員の行動の変化」などについても取り上げており、今後、女性活用を推進していこうと考えている企業には参考になる情報となっています。
参考リンク
日本生産性本部「第3回「コア人材としての女性社員育成に関する調査」結果概要」
http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001332.html
(宮武貴美)
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