6月から注意が必要な熱中症~再周知された職場での熱中症予防対策

熱中症 電力問題への対応からゴールデンウィーク明けからクールビズを始める企業が多く見られていますが、今後、本格的な暑さ対策が進められる季節となりました。厚生労働省からも職場での熱中症予防対策を周知する通達が改めて出されています。

 この通達では、職場での熱中症による死亡災害の発生状況も取り上げられていますが、発生月は7月・8月が圧倒的に多いものの、6月にも相当件数があることに触れ、初夏における重点事項を以下のようにまとめています。
初夏では、熱への順化が十分行われていないこと及び労働者への労働衛生教育が不十分であることが考えられることから、基本対策を早期に実施すること。特に労働衛生教育のうち、熱中症が疑われる症状及び熱中症の予防方法については、早期に実施することで労働者の自覚症状が乏しいことによる重症化を防止すること。
初夏においては、気候の都合により気温の変動が激しく、熱への順化が十分でないことが考えられることから、作業中は、WBGT値を逐次計測するとともに、現にWBGT基準値を超えた場合には、作業計画の変更等により、連続作業時間が長くならないよう努めること。
直射日光が当たる屋外の事業場については、太陽照射を避けるため通気性の良い帽子やヘルメットを着用させることが望ましいが、梅雨期間中の晴れ間等準備が不十分である場合には、タオルを巻く等代替措置を講じること。

 平成24年については6月から8月には、平年より高い気温となることが暖候期予報で予想されているほか、夏の電力需給の逼迫が見込まれることもあり、屋内の熱中症の発生にも注意が求められます。節電への協力は必要不可欠ではありますが、屋内での作業においても熱中症には十分な注意が求められます。


参考リンク
厚生労働省「職場での熱中症による死亡災害の発生状況(平成23年)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei45/
厚生労働省「暑い日は作業計画の見直しを!~昨年の傾向や今夏の節電計画に基づいた平成24年の職場での取り組み~」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/h24_nettyuuchou.html

(宮武貴美)

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