中国人事管理の先を読む!第42回「語学手当の付与条件」

語学手当の付与条件 過去、日系企業の中国進出がラッシュを迎えていた頃、多くの企業は従業員に対して日本語能力に応じた語学手当を付けていましたが、最近では事業の現地化を加速させるため、社内では中国語あるいは英語によるコミュニケーションを重視する目的で語学手当を廃止し、従業員に日本語能力を求めない企業も増えてきています。
 
 私個人的にも、これは良い傾向だと思っています。と言いますのも、日本語能力は業務遂行能力との関連性がなく、日本語を必要とするのは駐在員管理者、あるいは日本の本社などごく一部の関係者だけであり、会社側の利便のために従業員を処遇することについては些かの疑問を感じるからです。
 
 そうは言っても、まだ社内で日本語能力が必要とされる企業は少なくありません。そのような企業であっても、いわゆる日本語能力試験の結果によって手当を付与する方法には賛成できません。日本語能力試験はあくまでも一時的な試験の結果であり、それが直接、日本語によるコミュニケーション能力や日本語への理解力に繋がらないものであるからです。

 1級の資格を有しているからといって、通訳の能力が高い、語彙が豊富であるとは必ずしも言えない人材も多く見受けられます。日本語能力1級や2級の資格を有していることは最低条件として(3級以下の能力に対して手当を支給することは、まったく論外だと思われます)、本来の目的である業務遂行上、どの程度の日本語レベルを有しているのか、社内における独自の審査を経て、能力に応じた手当を付与すべきかと思います。

 それでは日本語能力手当の付与条件について、ひとつの事例を紹介してみたいと思います(画像)。この企業のケースでは、日本語能力をレベルAからCの3段階に区分し、それぞれの能力を社内審査を経て認証し、支給する語学手当を決定するようにしています。このような審査基準を決めておけば、より実務能力に応じた処遇を与えることが可能になると思われます。


参考リンク
ビジネスフリーペーパー「Bizpresso」概要
http://bizpresso.net/about

(清原学)

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