協会けんぽが示した来年度以降の健康保険料率引き上げ見通し
高齢化社会の急速な進展により、医療費の増加はここ数年非常に大きな問題になっています。協会けんぽや健康保険組合では、運営を支えるため健康保険料率の引き上げ等の様々な取り組みをしています。このような中、協会けんぽから平成25年度から平成28年度の保険料率の見通しが示されました。
協会けんぽ東京支部が作成したリーフレット(第25回運営委員会資料での推計値)によると、国庫補助率が現行の16.4%で試算してもグラフのとおり(画像はクリックして拡大)、徐々に引き上げが必要な状況は変わらないようです。
特に加入者の賃金が毎年0.6%下がる仮定においては、現行よりも1.4%の引き上げとなり、標準報酬月額が30万円の被保険者については、月額2,100円、年間に換算すると25,000円以上の負担増となります。また、事業主にとっても同額の負担が課せられることになり、厚生年金保険料率の引き上げや、パートタイマーの社会保険適用拡大と相まって、相当大きな負担になることが予想されます。
なお、協会けんぽでは、国に対し国庫補助率を20%へ引き上げる要望を以前から行っていますが、この引き上げが行われたとしても長期的な傾向は変わらないとしています。来年度以降の保険料率は協会けんぽ本部の運営委員会で議論が行われており、その内容に注目が集まります。
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協会けんぽ東京支部「平成23年度決算のお知らせ」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/40921/20120926-171214.pdf
(宮武貴美)
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