残業削減の取り組み 上位3つはノー残業デー、変形労働時間、残業手続厳格化
産労総合研究所では先日、「2012年度 労働時間、休日・休暇管理に関する調査」の結果を公表しました。この調査は同社の会員企業から一定の方法で抽出した企業および2007年調査に回答のあった企業約2,000社を対象に実施されたもので、今回は締切日までに回答のあった136社の回答を集計したもの。過重労働や未払い残業の問題がその重要性の増す中、労働時間の短縮はすべての企業にとって大きな関心事となっています。そこで今回はこの調査結果から所定外労働の削減措置について取り上げたいと思います。
所定外労働の削減措置等の取り組み割合
所定外労働の削減措置等を実施している企業は、全体の83.2%となっています。規模別にみると、大企業94.4%、中堅企業97.1%と規模の大きな企業ではほとんど実施されているのに対し、中小企業は68.3%に止まっています。生産性向上は企業経営において大きな課題となっていることあら、今後は中小企業においてもこうした取り組みが増加することは間違いないでしょう。
企業が実施している施策
所定外労働の削減措置等に関して具体的に企業が実施している施策の回答状況は以下のようになっています。
64.2% ノー残業デー等の導入・拡充
41.3% フレックスタイム制や変形労働時間制の活用等
38.5% 残業や休日労働の手続きの厳格化
35.8% 所定外労働は緊急時に行うものという原則の徹底
33.9% 代休制度の導入や休日の振替
23.9% 労使委員会を設置して残業等の削減に向けた目標設定
17.4% 所定外労働を前提としない形での業務計画
9.2% 研究開発調査・企画職などを対象とする裁量労働制の導入
5.5% 所定外労働を行う理由の限定
4.6% その他の削減措置
3.7% 36協定の延長時間の短縮
2.8% 36協定の延長時間を下回る原則限度時間を設定
参考リンク
産労総合研究所「2012年度 労働時間、休日・休暇管理に関する調査」
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1210/
(大津章敬)
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