従業員に周知したい気になる年金記録、再確認キャンペーン
2012年12月30日のブログ記事「来年1月末から開始される予定の年金記録確認キャンペーン」でも紹介しましたが、日本年金機構は年金記録に「漏れ」や「誤り」があるのではという懸念を持っている人から、心当たりの記憶を申し出る「気になる年金記録、再確認キャンペーン」を開始しています。
年金記録については、基礎年金番号が導入される平成9年まで、国民年金や厚生年金などの制度ごとに年金手帳が発行され、別々に年金手帳記号番号がありました。このため、特に転職や結婚によって加入する制度などが変わった人は複数の番号を持つ結果となっていました。その後、基礎年金番号が導入され、それ以前の複数の年金手帳記号番号を生年月日や氏名、性別などで名寄せを行い、基礎年金番号への統合が進みました。しかし、平成19年に基礎年金番号に統合されていない、いわゆる持ち主不明の年金記録が約5,095万件の存在が判明。そのうち約6割は持ち主が判明しましたが、残りの4割を超える約2,200万件が不明の状態が続いています。
今回のキャンペーンでは、この年金記録の問題を解決するために、年金受給者や加入者のに送っている「ねんきん定期便」などの書類やインターネットサービスである「ねんきんネット」の確認を推奨しています。これにより「もれ」や「誤り」が気になった人は、近くの年金事務所等に相談することを勧めています。実際に約9人に1人、年金記録が見つかっており、名前の読み方が誤って登録されていた記録が見つかった事例では、0円の年金額が137万円に修正された事例もあります。
年金の受給に関することであり、会社に直接的には関係ありませんが、従業員に広く周知をし、各自確認をすることを推進しておきたいものです。
関連blog記事
2012年12月30日「来年1月末から開始される予定の年金記録確認キャンペーン」
https://roumu.com
/archives/51970461.html
参考リンク
日本年金機構「気になる年金記録、再確認キャンペーン」
http://www.nenkin.go.jp/n/www/k-cam/
政府広報オンライン「あなたの年金記録に「もれ」や「誤り」はありませんか?もう一度ご確認をお願いします」
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201302/2.html
(宮武貴美)
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