定年到達後の継続雇用 継続雇用を希望したが採用されなかった人はわずか3.0%

定年到達後の継続雇用 いよいよ週明け月曜日より改正高年齢者雇用安定法が施行されます。これに合わせ、東京都産業労働局では「平成24年度 中小企業労働条件等実態調査「高年齢者の継続雇用に関する実態調査」結果」を公表しました。この調査は昨年秋に実施されたものという点に注意が必要ですが、その中からいくつかのポイントを見てきましょう。

 まず、高年齢者雇用確保措置について、なんらかの措置を実施している事業所は93.5%となりました。実施している措置の内訳を見ると、「継続雇用制度の導入」(86.1%)がもっとも多く、以下「定年の引上げ」(9.1%)、「定年の定めの廃止」(2.4%)となっています。

 その上で、定年到達者のその後については、継続雇用された人は65.8%、一方、継続雇用を希望しなかった人は26.8%となっています。また継続雇用を希望したが採用されなかったのはわずか3.0%に止まっており、労使協定によって選別基準を設けていても、実際にはそれほど機能していないこと、そして予想以上に継続雇用を希望しなかった人が多いことに気付かされます。

 この調査では定年後の賃金設定の水準についても調査しています。そちらについてはまた来週取り上げたいと思います。


参考リンク
東京都産業労働局「平成24年度 中小企業労働条件等実態調査「高年齢者の継続雇用に関する実態調査」結果について」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2013/03/60n3s700.htm

(大津章敬)

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