大幅に増加した育児・介護休業法に関する労働局の是正指導

大幅に増加した育児・介護休業法に関する労働局の是正指導 先日、厚生労働省は「平成24年度 都道府県労働局雇用均等室での法施行状況」について公表しました。これは、平成24年度に都道府県労働局雇用均等室で取り扱った、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、パートタイム労働法に関する相談、紛争解決の援助申立・調停申請、是正指導の状況について取りまとめられたものであり、毎年発表されています。

 公表された状況を見ると、相談件数は昨年度より増加しているものの、平成22年度と比較すると減少しています。一方で是正指導については、増加傾向が続いており、昨年度より2,500件強の増加となっています。この是正指導の中でもっとも案件が多いものは半数以上を占めた育児・介護休業法に関する相談であり、実に39,117件、全体の57.9%となりました。これは、平成24年7月に全面施行された改正育児・介護休業法の内容が定着し、法の履行確保が図られるよう労働局から指導が行われた結果と分析されています。

 現段階では、まだ「育児休業が取得できない」といった労働者からの相談が多いようですが、今後は復帰後の勤務時間の短縮や時間外労働の制限といった相談内容も増えてくることが想定されます。企業は妊婦への配慮から育児休業、復帰後の職務と、中長期的なキャリアを見据えた対応が求められるようになるでしょう。


参考リンク
厚生労働省「平成24年度 都道府県労働局雇用均等室での法施行状況の公表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000335p5.html

(宮武貴美)

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