19年ぶりに改訂された「職場における腰痛予防対策指針」

腰痛 7月1日から7月7日は平成25年度全国安全週間であり、6月1日から30日はその準備期間となっています。全国安全週間は、労働災害防止活動の推進を図り、安全に対する意識と職場の安全活動のより一層の向上に取り組む週間ですが、これに先立ち、昨日、厚生労働省から19年ぶりに「職場における腰痛予防対策指針」が改訂されたことが発表されました。

 これは、休業4日以上の職業性疾病のうち6割が職場での腰痛を占める労働災害となっていること、近年は高齢者介護などの社会福祉施設での腰痛発生件数が大幅に増加している状況があることから、見直しが行われたものです。

 指針の構成は以下の通りとなっており、介護作業の適用範囲・内容が充実されたこと、リスクアセスメント、労働安全衛生マネジメントシステムの手法が記述されたことが主な改訂事項になっています。
(1)一般的な腰痛予防対策の総論
 ①はじめに(指針の趣旨・目的等)
 ②作業管理(自動化・省力化、作業姿勢等)
 ③作業環境管理(温度、照明、作業床面等)
 ④健康管理(腰痛健診、腰痛予防体操等)
 ⑤労働衛生教育(腰痛要因の低減措置等)
 ⑥リスクアセスメント、労働安全衛生マネジメントシステム
(2)作業態様別の対策(腰痛の発生が比較的多い5つの作業)
 ①重量物取扱い作業
 ②立ち作業(製品の組立、サービス業等)
 ③座り作業(一般事務、VDT作業、窓口業務、コンベア作業等)
 ④福祉・医療分野等における介護・看護作業
 ⑤車両運転等の作業(トラック、バス・タクシー、車両系建設機械等の操作・運転)

 厚生労働省が出している資料では、図入りのかなり詳しいチェックリスト例も記載されていますので、ぜひ、確認のうえ、自社にあった対策を講じるようにしてください。


参考リンク
厚生労働省「職場における腰痛予防の取組を!~19年ぶりに「職場における腰痛予防対策指針」を改訂~」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/youtsuushishin.html

(宮武貴美)

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