外国人労働者数が70万人を超える

外国人 最近、コンビニエンスストアや飲食店等の身近な場所で、外国人の店員を見かけることが多くなっていますが、先月、厚生労働省より外国人雇用についての届出状況(平成25年10月末現在)が発表されました。そこで、今回はこの届出状況の内容についてとり上げましょう。

 平成19年以降、事業主には外国人の雇入れ・離職の際に、氏名や在留資格などの届出が義務づけられています。この届出状況をみると外国人労働者数は前年同期比35,054人増の717,504人となっており、遂に70万人を超えました。また外国人労働者を雇用する事業所数についても126,729ヶ所(前年同期比6,998ヶ所増)となり、外国人労働者数とともに、平成19年以降、過去最高となっています。

 これら外国人労働者を国籍別で見てみると、中国が303,886人(外国人労働者全体の42.4%)ともっとも多く、ブラジル95,505人(同13.3%)、フィリピン80,170人(同11.2%)、ベトナム37,537人(同5.2%)と続いています。特に、ベトナムについては前年同期比で10,709人が増えており(前年同期比39.9%増)、大幅な増加となりました。

 在留資格別に見てみると、永住者や永住者を配偶者に持つ人など「身分に基づく在留資格」が318,788人(全体の44.4%)と一番多く、次いで技能実習生等の「技能実習」が136,608人(全体の19.0%)、「専門的・技術的分野の在留資格」が132,571人(全体の18.5%)、「資格外活動」が121,770人(全体の17.0%)と続いています。傾向として、「特定活動」「資格外活動」が前年同期比より10%を超える大幅な増加となっており、また「専門的・技術的分野の在留資格」を持つ専門的な知識を有する外国人労働者についても増えている状況にあります。

 今後においても、外国人労働者の活用を考え、実際に雇用したり増やしていく企業が出てくることが予想されます。その際、在留資格や在留期限の確認・管理を行い、外国人雇用状況の届出漏れがないように手続きをしておきましょう。
※届出の対象は、事業主に雇用される外国人労働者(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く)になります。また、この数値は平成25年10月末時点で事業主から提出のあった届出件数を集計したもので、外国人労働者全数とは必ずしも一致しません。


参考リンク
厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成25年10月末現在)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000036114.html
厚生労働省「外国人雇用状況の届出制度について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/index.html

(福間みゆき)

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