東京都の労働相談件数高止まり 8年連続で5万件超

東京都の労働相談件数高止まり 8年連続で5万件超 東京都では、都内6か所の労働相談情報センターにおいて、中小企業の労使等の皆様からの「労働相談」に応じるとともに、紛争当事者間での自主的解決を援助する「あっせん」を行っていますが、先日、その平成25年度の状況を取りまとめました。そのポイントは以下のようになっています。
労働相談件数は、52,684件
 平成18年度以降、8年連続で50,000件を超え、依然として高水準
相談内容は、4年連続で「退職」が最多
•「退職」11.2%、「解雇」8.2%、「職場の嫌がらせ」8.0%、「労働契約」8.0%、「賃金不払」7.6%
「職場の嫌がらせ」の相談が、平成21年度以降、5年連続7,000件台で高止まり
非正規労働者に係る相談が前年度比で6.3%増加

 今回はこのうち、職場の嫌がらせに関する事項をより詳細に見てみましょう。職場の嫌がらせに関する相談は平成19年度頃から増加を続けており、平成25年度は7,632件となりました。この水準は前年度と比較すると微減となっていますが、過去2位の水準。またその内容を詳細に見ると以下のように上司からの嫌がらせ、いわゆる従来型のパワハラが多くなっています。
 上司からの嫌がらせ 61.8%
 同僚からの嫌がらせ 20.0%
 その他 18.2%

 相談の内容が実際に違法性があるようなパワハラであったかどうかは分かりませんが、職場での上司との関係において嫌がらせを受けたと感じる労働者が増加しているのは間違いありません。安心して社内で働くことができるよう、ハラスメント防止に関するルールを整備すると共に、社員向けの研修を行うことが望まれるところです。


参考リンク
東京都産業労働局「平成25年度における労働相談及びあっせんの状況について」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/04/20o4u600.htm

(大津章敬)

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