経団連 採用選考時期後ろ倒しに係る「採用選考に関する指針」の手引きを改定

「採用選考に関する指針」の手引き 大卒の採用選考活動の早期化が問題視されていることから、経団連は2013年9月13日に「採用選考に関する企業の倫理憲章」で規定していた採用選考活動の開始時期を、2016年度入社予定者以降から見直すこととしています。そして今回、この採用選考活動の開始時期の大幅な後ろ倒しに伴い、これまで以上にキャリア教育の充実に向けた企業の協力を求める大学関係者の声が強まっていることから、学内セミナーの取扱いに関して「採用選考に関する指針」の手引きを見直しました。

 具体的には、広報活動開始前に行われる学内セミナーは、学生の職業観を醸成し、職業適性や学生自身のキャリアについて考える機会を提供するものでなければならず、参加対象を特定年次の学生に限定しないプログラムであることが望ましいとしています。そのため、業界情報、企業情報などを学生に対して広く発信する広報活動との区別が曖昧なものについては、採用選考活動の早期化・長期化につながることが懸念されることから、参加を自粛するとした上で、以下に掲げる条件をすべて満たす場合に限り、大学が行うキャリア教育に協力していく観点から参加することができるとしています。
【広報活動開始前に行われる学内セミナーへの参加条件】
「企業等の協力を得て取り組むキャリア教育としての学内行事実施に関する申合せ(平成26年9月16日就職問題懇談会)」に基づき、大学が企業に参加協力を求める内容を記した文書等に以下の点が明記されていること。
・大学が責任をもって主催(企画・運営)すること。
・大学が参加する学生に対し、キャリア教育の一環であり、採用選考活動とは一切関係ないことを明示していること。
・大学が参加企業に対し、学生の個人情報を提供しないこと。
参加にあたっては、自社の採用選考活動に関する説明や資料の配付等を厳に慎む。また、学生の個人情報を一切取得しない。

 2016年度入社予定者への広報活動については、2015年3月1日以降より開始することになります。10月に入り、そろそろ企業が採用のアクションを取り始めるころですので、今回の見直しの内容に目を通しておきましょう。


参考リンク
日本経済団体連合会「採用選考に関する指針」の手引きの改定について」
http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/078.html

(福間みゆき)

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