パブリックコメントに見るトライアル雇用奨励金など13種類の助成金の改正動向

助成金 助成金の多くは毎年年度にあわせて見直しが実施されますが、来年度に関しても多くの助成金が見直される予定です。そこで今日は、先週金曜日にパブリックコメントに掲載された雇用保険関係の助成金の改正動向について確認しておきましょう。

 今回、パブリックコメントに付された助成金は、以下の13種類となっています。
1.労働移動支援助成金
2.高年齢者雇用安定助成金
3.トライアル雇用奨励金
4.教育訓練受講者支援資金融資事業(補助事業)
5.両立支援等助成金
6.人材確保等支援助成金
7.キャリアアップ助成金
8.障害者雇用促進助成金
9.認定訓練助成事業費補助金
10.キャリア形成促進助成金
11.企業内人材育成推進助成金(仮称)
12.障害者職業能力開発助成金(仮称)
13.建設労働者確保育成助成金

 改正内容として全体像を見ると、高年齢者雇用安定助成金の「建設、製造、医療、保育又は介護の分野に係る事業を営む事業主にあっては、60歳以上の雇用者1人当たりについての上限額を現行の20万から30万円上限に引き上げる」といった業種に絞られた対応や、キャリアアップ助成金の「遣労働者を正規雇用労働者として直接雇用した場合の加算を1人当たり10万円から30万円拡充といった非正規雇用に着目したものがあります。また、両立支援等助成金や障害者雇用の関する助成金は、最近の政策に沿って大きく改正される見込みです。全体としては、拡充されるものが多い印象を受けますので、雇用保険法施行規則等が公布後は、利用できる助成金がないかを確認しましょう。改定は、原則として平成27年4月1日が予定されています。

 なお、通常、パブリックコメントの意見提出は30日以上ですが、これは平成27年度予算案の成立に伴って制定する省令であり、予算案成立後、早急に措置する必要があるためということで、案の公示日が平成27年3月13日、意見募集が昨日までとなっていました。今後の予算案の成立を受けて周知がされることになるのでしょう。

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社労士事務所のための雇用関連助成金の効果的な提案と2015年度改正の最新情報
 ~助成金を“何から始めるか”選択と行動!今年の制度改正を受けた提案のポイント
講師:労務管理事務所 新労社代表 社会保険労務士 深石圭介氏


第一部(営業編)午前10時30分~午後0時30分
絶対に知っておきたい!社労士事務所の助成金提案業務成功のポイント
第二部(改正情報編)午後1時30分~午後4時30分
今年度の助成金の改正点と「使える」助成金の実務解説
東京会場
 2015年6月3日(水)名南経営東京支店(日比谷)
名古屋会場
 2015年6月10日(水)名南経営本社(丸の内)
大阪会場
 2015年6月11日(木)エル・おおさか(天満橋)
福岡会場
 2015年5月29日(金)名南経営福岡支店(博多)

詳細およびお申し込みは以下よりお願いします。
http://www.lcgjapan.com/seminar/2015fukaishi/


参考リンク
パブリックコメント「雇用保険法施行規則及び建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案等に対する意見の募集について」
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495140500&Mode=0

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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