最低賃金 今年は16円~19円の引き上げへ
今春は大企業を中心に高水準のベースアップが行われた一方、中小企業にはその波が十分に及ばず、国民全体としては景気の回復を実感できないという指摘がよくなされます。そんな背景もあり、政府は最低賃金の引き上げに非常に積極的であると言われてきました。そんな中、今週、中央最低賃金審議会目安に関する小委員会より「平成27年度地域別最低賃金額改定の目安」が示されました。
結論としては平均で18円という非常に高い水準が示されており、都道府県別に見ると以下のようになっています。
平成27年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安
Aランク 19円
千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
Bランク 18円
茨城、栃木、埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島
Cランク 16円
北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、香川、福岡
Dランク 16円
青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
これにより、東京、神奈川などは遂に900円台に突入することが確実になりました。まだ決定ではありませんが、概ねこの水準で議論が進むことは間違いありません。中小企業にとっては大きな影響がある事項だけに、引き続き注目していきたいと思います。
参考リンク
厚生労働省「第44回中央最低賃金審議会資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000092840.html
(大津章敬)
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