女性非正規労働者の16.9%が就業制限を実施
女性活躍の議論の中でよく問題とされるのが、女性の就業制限です。これはいわゆる103万円・130万円の壁などにより、労働時間数を調整し、扶養の範囲内に止まる動きのことを言いますが、この実態を連合が調査しました。
先日、連合総研が「第2回「非正規労働者の働き方・意識に関する実態調査」(概要)」を公表しましたが、その中の「過去1年間の就業調整の有無」の結果は以下のとおりとなっています。
男性
調整した 12.3%
調整せず、関係なく働いた 52.6%
年収が低いなどの理由で調整する必要がなかった 35.1%
女性
調整した 16.9%
調整せず、関係なく働いた 50.5%
年収が低いなどの理由で調整する必要がなかった 32.6%
このように女性の16.9%が就業制限を行っているという結果が出ていますが、これら就業制限を行っている者を対象とした就業制限の理由を聞く設問では「自分の所得税の非課税限度額を超えると世帯の税負担が増えるから」が41.2%に上っており、やはりいわゆる103万円の壁が女性の就業制限の大きな理由となっていることが分かります。
今後、政府では所得税、年金制度、配偶者に対する家族手当制度など、女性の就業制限の理由となる各種制度の見直しを進めるとしています。こうした動きに伴い、女性の働き方も徐々に変わってくるでしょう。
参考リンク
連合総研「第2回「非正規労働者の働き方・意識に関する実態調査」(概要)」
http://rengo-soken.or.jp/report_db/pub/detail.php?uid=282
(大津章敬)
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