2016年の春闘 ベアの行方はどうなるのか?

2016ベアの意向 今年の春闘は、3年目のベアがどうなるのかが大きな焦点となっています。各種経済指標や企業業績は堅調ながらも、最近の株価の低迷や国際情勢の変化など、労使交渉が難航する要素も増えてきています。そこで今回は労務行政研究所の「2016年賃上げの見通し―労使および専門家495人アンケート」の中から、ベアに関する調査結果を見ていくことにしましょう。なお、この調査は、東証第1部および2部上場企業の労働組合委員長等および人事・労務担当部長、そして労働経済分野の専門家を対象に実施されたものとなっています。

 これによれば、2016年のベアに関しては、経営側では「実施する予定」が30.1%、「実施しない予定」が37.8%となっています。一方、労働側では「実施すべき」が74.5%となっており、ベアに対する労使の見解には、大きな差異が出ています。このように見ると昨年に比べ、ベアの規模は小さくなることが予想されますが、同時に労使交渉が紛糾する企業が多くなることも避けられない状況にあるようです。


参考リンク
労務行政研究所「2016年賃上げの見通し―労使および専門家495人アンケート」
http://www.rosei.or.jp/research/pdf/000067524.pdf

(大津章敬)

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