今後の高年齢者雇用のあり方 42%が「状況を見て対応を検討」と回答
最近、中堅以上の企業の人事担当者から「65歳への定年延長」という話題が聞かれることが多くなってきています。人材採用難や管理職層の人材不足などがその主要因のように感じますが、世間の状況はどうなのでしょうか?本日は、エン・ジャパン株式会社が実施した「高齢者雇用」についてのアンケートの結果をご紹介しましょう。
改正高年齢者雇用安定法の施行から3年が経過しましたが、現在の各社の対応としては74%が「定年後の継続雇用制度の導入」としており、「65歳以上への定年の引き上げ」は9%に止まっています。
これに対し、今後の高年齢者雇用についての方針についての回答は以下のようになっています。
12% 法定義務の範囲を超え、自主的に対応する
40% 法定義務の範囲で対応する
42% 状況を見て、対応を検討する
5% わからない
1% その他
「法定義務の範囲で対応」が圧倒的に多いと思いきや実際には40%に止まり、「状況を見て対応を検討」という前向きな回答が42%に上っています。従来、この分野は法改正に対応し、仕方なく継続雇用しているという意識の企業が多かったように感じていますが、その意識も徐々に変化してきているのかも知れません。
一億総活躍社会という国の方向性からしても、高齢者雇用の重要性は高まる一方ですので、予想以上に早いタイミングでの法改正議論も進められるかも知れません。女性活躍と共に、今後の注目分野として認識しておく必要があるでしょう。
参考リンク
エン・ジャパン「高齢者雇用意識調査」
http://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3205.html
(大津章敬)
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