「専ら派遣」を行っている派遣会社100社以上に事業廃止命令

関係派遣先派遣割合報告書 近年、労働者派遣制度については様々な法改正が行われていますが、厚生労働省は2016年9月12日、特定労働者派遣事業を営む派遣元事業主124社に対して、特定労働者派遣事業の事業廃止を命じました。

 今回の特定労働者派遣事業の事業廃止命令は、労働者派遣法に基づき、提出が義務となっている「関係派遣先派遣割合報告書」の提出がされていない事業主に対して、提出するよう指導が行われたにも関わらず、それでも提出がされなかった事業主に対して実施されたものです。「労働者派遣先割合報告書」とは、関係会社(グループ企業)への派遣割合が、労働者派遣法で禁止されている8割を超え、いわゆる”専ら派遣”になっていないかを確認するために、派遣先の割合を記載し、年に一度提出を行う書類ですから、実態として、違法である”専ら派遣”の状態があって報告ができなかったものと推測されます。今年5月、東京都の事業主(一部、神奈川県、千葉県あり)に対して一斉に事業廃止命令がされたことに続き、今回は東京都以外の事業主を対象に一斉に行われた格好となっています。

 労働者派遣法の直近改正からまもなく1年が経とうとしていますが、現在、移行措置として存続している特定労働者派遣事業の完全廃止に向けて、指導に従わない事業主への取締が強化されてきているのではないかと思われます。特定労働者派遣を営んでいる事業主においては、新たな許可基準への移行準備を早期に行うと共に、義務となっている提出物について遅滞なく対応をされていくことを強く意識していかなければならないでしょう。


参考リンク
厚生労働省「特定労働者派遣事業の事業廃止を命じました~「関係派遣先派遣割合報告書」を提出しない事業主に対して実施~」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000136542.html
厚生労働省「労働者派遣法違反に係る告発について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000136716.html

(佐藤和之)

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