現在の仕事が強いストレスとなっていると感じる労働者は55.7%

現在の仕事が強いストレスとなっていると感じる労働者は55.7% 2015年12月以降、従業員数50人以上の事業場に「ストレスチェック」の実施が義務付けられました。これにより、2016年11月末までにストレスチェックを実施しなければなりませんが、対応は完了しているでしょうか。タイミング的に話題に上りやすいストレスですが、本日は、厚生労働省の「平成27年 労働安全衛生調査(実態調査)」より、職業生活に関するストレスについての調査結果を確認してみましょう。

 現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は55.7%となりました。その内容を見てみると「仕事の質・量」が57.5%ともっとも多く、次いで対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が36.4%、「仕事の失敗、責任の発生等」が33.2%となっています。もっともストレスを感じている方が多い「仕事の質・量」について年齢階級別に確認してみると、20歳~29歳は59.6%、30歳~39歳は58.1%、40歳~49歳は57.7%、50歳~59歳は59%といずれの年代も10人中6人が仕事の質・量について強いストレスを感じているという結果となりました。

 このような仕事や職業生活に関するストレスについて、相談できる人がいると回答した労働者は全体の84.6%でしたが、そのうち実際に相談した労働者の割合は75.8%となりました。逆に言えば36%の人はもしストレスを抱えていても相談できない可能性が高いという点には注意が必要です。実際に相談した相手は上司・同僚が73.2%、家族・友人が77.7%となっていますが、実際に相談したことがある労働者のうち、「ストレスが解消された」とする労働者の割合は31.1%、「解消されなかったが気が楽になった」は59.2%となっており、実際に相談してもストレスが解消された方は10人中3人とそれほど多くはありませんでした。

 家族や友人への相談も有効ではありますが、やはり企業としてはストレスを解消し、心身ともに健康に働いてもらうために安心して上司や同僚に相談できる環境を整えていきたいものです。


参考リンク
厚生労働省「平成27年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h27-46-50b.html

(中島敏雄)

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