79.76%の企業で残業削減の取り組みを実施

残業削減 残業の削減はいまや労務管理における最重要事項となっていますが、東京商工リサーチでは、その取り組み状況を調査し、その結果を公表しました。この調査は、2017年2月14日~24日の期間にインターネットによるアンケートにより実施されたもので、有効回答12,519社の回答を集計、分析したもの。

 「残業時間を減らす努力をしていますか?」という設問については、以下のように8割近い企業が残業削減への取り組みを行っていることがわかりました。
はい 79.76%
いいえ 12.43%
不明 7.81%

 そして実際の対策の内容が以下のとおりです。
37.8% 仕事の効率向上のための指導
29.8% 仕事の実態に合わせた人員配置の見直し
15.8% ノー残業デーの設定
 8.2% 勤務体系や役職等の変更
 1.8% 労働組合等との協定見直し
 0.9% 削減度合いに応じたインセンティブ支給

 規模別で見るといずれも大企業が積極的にこれらの取り組みを進めていることが分かり、人手不足で余裕の乏しい中小企業での取り組みが遅れていることも分かります。今後、労働時間管理は過重労働対策から更に一歩進め、安定的な人材確保のためのワークライフバランスの実現の段階に進んでいきます。中小企業だから仕方ないと取り組みを放棄すれば、最終的には人材不足による事業危機にも繋がり兼ねません。様々な制約がある中でも、効果的な仕事の進め方を模索していきましょう。


参考リンク
東京商工リサーチ「「長時間労働」に関するアンケート調査」
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20170310_01.html

(大津章敬)

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