2017年4月より「くるみん」などの認定基準が厳格化へ

プラチナくるみん 近年、厚生労働省では、様々な認定制度を設けています。もっとも有名なものが「くるみん」になると思われますが、その認定制度の見直しが行われる見込みとなっています。

 その背景にあるのが、くるみん認定企業が起こした様々な過重労働問題。こうした問題の発生を受け、くるみん認定基準等を、真に子育てサポートをしている企業を対象とするよう見直すこととなりました。具体的には、長時間労働が恒常化している企業は認定しないこととするほか、あわせて同様の観点から、えるぼし、ユースエールの認定基準等も、各認定制度の趣旨に真に合致した企業が認定を取得できるよう、以下のとおり見直しを実施することになる見込みです。
労働時間数について
・「くるみん」について、新たに労働時間数についての基準を設ける。
・「プラチナくるみん」、「ユースエール」についても労働時間に関する認定基準を厳格化する。
男性の育児休業取得について
・企業規模に関係なく、男性の育児休業等取得者が1人以上という取得人数を基準としていた「くるみん」について、取得率を基準とする。
関係法令に違反する重大な事実について
・「くるみん」、「プラチナくるみん」、「えるぼし」について、労働基準法等違反は書類送検を不認定や認定取消の対象としていたが、その範囲を拡大し、「ユースエール」と同様に、是正勧告を受けて是正していない場合も不認定や認定取消の対象とする。
認定辞退制度の創設
・「くるみん」、「プラチナくるみん」、「えるぼし」について、「ユースエール」と同様に、認定基準を満たさなくなった場合は、事業主が所轄都道府県労働局にその旨を申し出ることのできる制度を創設。
取消後の再取得期間の見直し
・「くるみん」、「プラチナくるみん」、「えるぼし」について、「ユースエール」と同様に、認定を取り消された場合は、取消から3年経過するまで再取得できないこととする。ただし、数値基準を満たさなくなり?の認定辞退を行った事業主については、基準を満たせば随時再取得できることとする。

 この新ルールの施行日は2017年4月1日の予定です。従来よりも認定が難しくなることになります。


参考リンク
厚生労働省「「次世代育成支援対策推進法施行規則等の一部を改正する省令案要綱」の諮問と答申」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000156183.html
東京労働局「株式会社電通のくるみん認定の辞退申出に対する承認について」
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/news_topics/houdou/2016/281101.html

(大津章敬)

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