公開された労働保険の年度更新パンフレット 昨年度との変更点

02 2017年5月22日のブログ記事「平成29年度の労働保険年度更新にかかるパンフレットが公開されました」では、6月を前に労働保険の年度更新のパンフレットが公開されたことをご紹介しました。今回、「昨年度のパンフレットとどこが変更さましたか?」というご質問をいただきましたので、主だった変更点とそれに伴う留意点を確認しておきましょう。
賃金集計の期間等に係る日付
 年度更新は年度ごとに行いますので、平成28年度と平成29年度では賃金集計の期間、生年月日をあらわす日付等について1年変更になっています。
65歳以上の雇用保険の被保険者対象者
 平成29年1月1日以降、65歳以上の労働者についても雇用保険の適用対象となったことから、雇用保険の被保険者の範囲の記載が変更になっています。なお、平成29年度のパンフレットでは、5ページの下のほうに、64歳以上の高年齢労働者の雇用保険料について、平成31年度まで免除になることが記載されていますので、確認しておきましょう。
雇用保険率
 平成29年度より雇用保険率が引下げとなりました。パフレットでは雇用保険率の一覧はありませんが、申告書の記入例として、平成28年度と平成29年度の雇用保険率を実際の率を示しています(実際の保険料等の額もあわせて変更)。事業所に送付される申告書にもそれぞれの雇用保険率が記載されてきますので、誤りのないように計算しましょう。
年度更新申告書計算支援ツールの紹介
 2017年5月8日のブログ記事「厚生労働省 今年もEXCELで使える年度更新申告書計算支援ツールのダウンロードを開始」でもご案内しましたが、厚生労働省では申告書の計算を行う際の参考となるよう、EXCELの「年度更新申告書計算支援ツール」を公開しています。昨年度は案内されていませんでしたが、今年はその存在を案内しています。
電子申請と電子納付の案内
 いずれのパンフレットにも「年度更新よくある質問」を掲載していますが、平成29年度は記載する場所を入れ替え、Q21として電子申請と電子納付の案内を入れています。電子申請であっても、納付書で納付することが可能になっています。
法人番号の記載
 法人番号の記載は平成28年度から始まりました。今年は、法人番号が記載されて申告書が届いていますので、その記載番号に誤りがないかを確認しておきましょう。
コールセンター
 年度更新の書き方等を問い合わせるコールセンターの番号が変更になっています。

 その他、ところどころで細かな点が修正されていますが、表現の変更等ですので、実務には影響ありません。まずはこれらの点を押さえて処理を進めましょう。


関連blog記事
2017年5月22日「平成29年度の労働保険年度更新にかかるパンフレットが公開されました」
https://roumu.com
/archives/52129039.html

2017年5月8日「厚生労働省 今年もEXCELで使える年度更新申告書計算支援ツールのダウンロードを開始」
https://roumu.com
/archives/52129044.html

2017年3月31日「【速報】改正雇用保険法成立!平成29年度の雇用保険料率引下げへ」
https://roumu.com
/archives/52126574.html

参考リンク
厚生労働省「労働保険徴収関係リーフレット一覧」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/hoken/gyousei/index.html

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。

facebook最新情報の速報は「労務ドットコムfacebookページ」にて提供しています。いますぐ「いいね!」」をクリック。
http://www.facebook.com/roumu

当ブログの記事の無断転載を固く禁じます。