厚生労働省より緊急要請された「職場における死亡災害撲滅」に向けた取組み
平成29年の労働災害による死亡者数(1月~8月の速報値)が対前年比で増加し、また特に8月に急増したことを受けて、厚生労働省は、労働災害防止団体や関係事業者団体に対して職場における死亡災害撲滅に向けた緊急要請を行いました。
具体的な状況を見てみると、平成29年1月~8月の速報値(2017年9月20日時点)では、死亡災害は557人と前年同期の508人より9.6%(49人)の増加となりました。業種別にでは、製造業が2.8%(3人)、建設業が20.0%(31人)、陸上貨物運送事業が30.2%(16人)、林業が35.0%(7人)の増加となっています。
また、業種別に死亡災害発生状況は、以下のような原因で増加がみられます。
■製造業
熱中症などの「高温・低温物との接触」
機械などによる「はさまれ・巻き込まれ」
■建設業
「交通事故(道路)」
建設機械などによる「はさまれ・巻き込まれ」
屋根や足場などからの「墜落・転落」
■陸上貨物運送事業
荷役作業時などの「墜落・転落」
「交通事故(道路)」
■林業
伐木などによる「激突され」
このような状況を受けて、厚生労働省は、労働災害防止団体や関係事業者団体に対して以下の3点を徹底することを求めています。
安全作業マニュアルの遵守状況を確認するなど、職場内の安全衛生活動の総点検を実施すること
安全管理者、安全衛生推進者、安全推進者等を選任し、その職務を確実に遂行させるなど、事業場の安全管理体制を充実すること
雇入れ時教育等を徹底するなど、効果的な安全衛生教育を実施すること
企業としては、この機会に職場を点検し、対策を行いましょう。
参考リンク
厚生労働省 「「職場における死亡災害撲滅に向けた緊急要請」を実施」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000178011.html
(福間みゆき)
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