65歳以上が定年の企業は全体の17.0%

継続雇用 臨時国会での補正予算成立を受け、定年を65歳以上に引上げた企業に最大120万円が支給される助成金が創設されました。これに関連した「平成28年「高年齢者の雇用状況」集計結果」が、先日、厚生労働省から公開されました。

 この集計結果は、企業に対し毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めたものを厚生労働省がまとめたもので、高年齢者雇用確保措置の実施状況などが集計されています。調査結果によると、まずは定年について以下の通りとなっています。
定年制を廃止している企業:4,064社(対前年差変動なし) 2.7%
65歳以上が定年の企業:26,592社(同2,115社増加)17.0%

 のうち、65歳が定年である企業は23,835社(同1,071社増加)で15.3%、66歳以上定年企業は2,757社(同1,044社増加)で1.8%となっています。動きとして、定年を65歳とする企業と66歳以上とした企業がほぼ同じ数の企業数となっており、労働力確保の観点から定年の引上げを行い優秀な人材を確保していこうとしている動きがあるのではないでしょうか。

 次に66歳以上継続雇用等の状況を確認すると、希望者全員が66歳以上まで働ける継続雇用制度を導入している企業は8,895社(同1,451社増加)であり、5.7%となっています。そして、70歳以上まで働ける企業は35,276社(同2,798社増加)であり22.6%となっています。動きとして、希望者全員が70歳以上まで働けるとした企業の数の方が、66歳以上まで働けるとした企業の数よりも多いことから、人材確保のために高齢者を活用していこうという動きが読み取れます。

 今後、企業においてどのように人材を確保していくのか、長期の視点で考えなければならないタイミングになっているのではないでしょうか。


参考リンク
厚生労働省「平成29年「高年齢者の雇用状況」集計結果」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000182200.html

(福間みゆき)

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