新Q&Aで明らかになった年次有給休暇管理簿の運用方法

年次有給休暇管理簿 4月からスタートする年次有給休暇取得義務化の実務対応の中で、地味ながら結構煩雑だと感じられるのが、年次有給休暇管理簿です。具体的には、年休の取得時季、取得日数および基準日(付与日)を労働者ごとに明らかにした書類(年次有給休暇管理簿)を作成し、当該年休を与えた期間中及び当該期間の満了後3年間保存しなければならないというもの。多くの企業では給与計算の関係で、〇月に〇日の年休を取得したという取得日数管理は行っていたとしても、その管理資料の中に取得の日付までは記載していないということが多いのではないかと思います。よって別途管理簿を作成しなければならないと頭を悩ませている実務担当者の方が多いのではないでしょうか。

 この点に関し、2019年3月13日のブログ記事「【速報】改正労働基準法に関するQ&Aが公開」で取り上げたQ&Aでは以下のような取り扱いが認められています。


(Q)年次有給休暇管理簿について、当社では勤怠管理システムの制約上、年次有給休暇の基準日、日数及び時季を同じ帳票で出力することができません。このような場合でも、年次有給休暇管理簿を作成したものとして認められますか。
(A)基準日、日数及び時季が記載されたそれぞれの帳票を必要な都度出力できるものであれば、年次有給休暇管理簿を作成したものとして認められます。


 このように必ずしも1つの帳票で出力されるものでなくてもよいということが明らかになりました。まもなく法施行となりますので、適切な運用ができるよう準備を進めたいものです。


関連blog記事
2019年3月13日「【速報】改正労働基準法に関するQ&Aが公開」
https://roumu.com
/archives/52167672.html

2019年2月11日「年次有給休暇管理簿には何を記載すればよいのでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65807258.html
2019年2月25日「年休取得義務化で就業規則の変更は必要なのでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/cat_60253004.html
2019年1月14日「年休取得義務化 前年からの繰越日数についてはどのように取り扱えばよいのでしょうか?」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65805920.html
2019年2月1日「年休取得義務化に対応した年休管理台帳がダウンロードできます」
https://roumu.com
/archives/52165580.html

2019年1月8日「働き方改革関連法 改正労働基準法・改正労働安全衛生法等のQ&Aが掲載された通達が発出!」
https://roumu.com
/archives/52164368.html

2018年12月27日「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51551283.html

参考リンク
厚生労働省「改正労働基準法に関するQ&A(平成31年3月」
https://www.mhlw.go.jp/content/000487097.pdf?fbclid=IwAR2AOID7uEhMgp9__w9iipi21GP-FDE_y_630lfRSIWLH5qT81VdKDZEsTM

(大津章敬)

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