育児や介護等で退職した従業員のカムバック支援に支給される助成金

妊娠、出産、育児で退職する従業員は育児・介護休業法の改正等により減少し、現在は介護や病気、配偶者の転勤等を退職する従業員への対応が求められつつあります。企業においても様々な施策を検討し実施することで、退職を防ぐ取り組みを進めていますが離職を選択せざるを得ない従業員も一定数出てくるでしょう。そこで、厚生労働省は両立支援等助成金に「再雇用者評価処遇コース」を設けており、この助成金を「カムバック支援助成金」として案内を始めました。
 この助成金は、妊娠、出産、育児、介護または配偶者の転勤等(配偶者の転居を伴う転職も含む)を理由とした退職者について、退職前の勤務実績等を評価し、処遇の決定に反映させることを明記した再雇用制度を導入、その制度に基づき、離職後1年以上経過している対象者を再雇用し、無期雇用者として6ヶ月月以上継続雇用した事業主に支給するものです。
 再雇用人数が1人目の場合、中小企業は38万円<48万円>、大企業は28.5万円<36万円>、2~5人目の場合、中小企業は28.5万円<36万円>、大企業は19万円<24万円>(<>内は述生産性要件を満たした場合の金額)となっており、1事業主あたり5人まで支給されます。
 再雇用者は、会社として働きぶりが分かっており、即戦力として活躍が見込まれる人材であり、積極的に活用をしたい企業も多いのではないかと想像します。助成金を受給するためには、細かな要件がありますが、退職者も離職理由によっては積極活用したいという企業もあるでしょう。このような助成金制度の活用も考えながら制度の整備を考えたいものです。


関連blog記事
2019年07月23日「カムバック支援助成金のご案内(再雇用者評価処遇コース)」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51578724.html
2019年7月9日「2019年7月版に更新された雇用・労働分野の助成金パンフレット(詳細版)」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52173613.html

参考リンク
厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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