民間主要企業の2019年春季賃上げ平均は前年比243円減の6,790円

 今年は消費税増税の年であり、政府からも賃上げ要請が行われていたこともあり、賃上げの水準がどうなるか注目を集めていましたが、予想通り高水準の結果となったようです。本日は厚生労働省の「平成31年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」の結果を取り上げます。この調査の対象は、妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業341社。よって大企業の結果と考えるのがよいでしょう。

 これによれば、今春の賃上げにおける平均妥結額は6,790円で、前年(7,033円)に比べ243円の減となっています。現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は2.18%で、前年(2.26%)に比べ0.08ポイントの減。とは言え、賃上げ率は平成26年以降、6年連続の2%台となっており、高水準の結果であることが分かります。

 企業の人手不足感は引き続き高く、初任給見直しを含む賃金の引き上げの必要性が高まる一方で、景気の先行き不透明感が増していることによる結果であると考えることができそうです。


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2019年6月20日「経団連調査の2019年中小賃上げ平均額は前年より微減の4,764円(1.87%)」
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2019年5月28日「都内企業の賃上げ平均妥結額は前年比▲7.35%の6,086円」
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2019年2月07日「2019年の賃上げ予測は上場企業クラスで6,820円 ベアの意向も高い結果に」
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2018年8月8日「民間主要企業の春季賃上げは前年比463円増の7,033円」
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2018年7月11日「東証一部上場企業の2018年賃上げ妥結額平均 最終集計は前年比10%増の8,539円」
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2018年7月4日「都内労働組合の賃上げ調査 前年比443円プラスの5,739円」
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2018年6月20日「経団連集計の2018年中小企業賃上げは前年比110円プラスの4,805円」
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2018年5月30日「都内労働組合の2018年賃上げは前年比7.37%プラスの5,462円」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/52151440.html


参考リンク
厚生労働省「令和元年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況を公表します」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06163.html


(渡たかせ)