建国70周年の中国
10月1日は中国の建国記念日、「国慶節」です。1949年10月1日に当時の主席、毛沢東と、総理の周恩来が北京の天安門広場の壇上に立ち、「中華人民共和国,中央人民政府已于本天成立了」と建国宣言をしてから今年は70周年を迎え、街路には中国国旗がはためき、中国のいたるところでは盛大に記念式典が開催されています。中国4000年の歴史などとよく耳にしますが、考えてみると今の中国ができてから、まだ70年しか経っていないのです。紀元前2世紀に秦の始皇帝が統一させてからが中国の始まりと言われています。「秦」が「China」の語源で、1912年の辛亥革命によって中華民国が建国し、「中国」と呼ばれ、1949年の中華人民共和国建国で引き続き「中国」を名乗ることになります。中国が建国してからは朝鮮戦争、ソ連との関係悪化、文化大革命、改革開放政策、第二次天安門事件など、わずかな間に中国の歴史は様々な試練と変遷を経験しました。2010年に日本を抜いて世界第二位の経済大国となった中国。いわば有史から中国は、周辺地域や遠く欧米からの侵略を受け、分断と統合を繰り返してきた国です。その痛ましく、また屈辱的な経験が中国を経済大国、軍事大国に育ててきた原動力ともいえるでしょう。世界の歴史とは長く続いてきたようで案外つい最近のできごとであったりします。中国が建国100周年を迎える30年後には、世界はさらに大きく変わっていくことでしょう。