10月1日スタートの出産育児一時金の直接支払制度 一部の医療機関では適用が延期に

 2009年9月14日のブログ記事「廃止となる出産育児一時金の受取代理制度」を初めとして、先日より10月1日よりスタートする出産育児一時金の直接支払制度導入に関する特集を行っていますが、昨日、厚生労働省より医療機関の準備不足を理由として、例外的にこの制度の適用を猶予するという発表がなされました。以下、厚生労働省からの発表内容を転載します。



【重要なお知らせ(平成21年9月29日)】
 出産育児一時金等については、妊婦等の経済的負担を軽減する観点から、本年10月から、支給額を4万円引き上げ、原則42万円とするとともに、出産育児一時金等を直接医療機関等へ支払う「直接支払制度」を実施することとしておりました。


 一方で、制度の導入による影響について、現場の声を十分に把握できていなかったこと等により、医療機関等によっては、当面の準備がどうしても整わず、10月から直ちに実施することが困難であるとのご意見をいただいているところです。


 このため、医療機関等をはじめ関係者の皆様には、今般の制度導入の趣旨をご理解をいただき、制度の円滑な実施にご協力をお願いし、原則としては、予定どおり本年10月1日より実施することとしますが、当面の準備がどうしても整わないなど、直接支払制度に対応することが直ちには困難な医療機関等については、例外的に、次の措置を講じていただいた上で、今年度に限り、準備が整うまでの間、直接支払制度の適用を猶予することといたしましたので、お知らせいたします。
「直接支払制度に対応していない旨」、速やかに窓口に掲示する。
 の措置を講じた上で、妊婦の方々などへ直接支払制度に対応していない旨を説明し、合意を得る(直接支払制度を利用する場合と同様に、合意文書を交わす)。
あくまで直接支払を希望する方には、これに応じるよう努め、それが困難な場合には、医療保険者や社会福祉協議会による資金貸付制度等の方策の説明を行うなど、妊婦等の経済的負担が軽減されるよう配慮に努める。



関連blog記事
2009年9月28日「資格喪失後の給付としての出産育児一時金の直接支払制度利用」
https://roumu.com
/archives/51623753.html

2009年9月14日「廃止となる出産育児一時金の受取代理制度」
https://roumu.com
/archives/51617428.html

2009年9月14日「「出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度」事務フロー概要」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50531839.html
2009年9月11日「「出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度」実施要綱」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50531834.html
2009年9月10日「平成21年10月1日から変更となる出産育児一時金のQ&A」
https://roumu.com
/archives/51617386.html

2009年9月10日「出産育児一時金 制度の見直しの概要」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50531831.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年10月1日より実施される出産育児一時金の見直しについて」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken09/07-1.html


(大津章敬)


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