高年齢労働者のための職場環境改善で活用できる「エイジフレンドリー補助金」申請受付開始

 高齢者雇用の重要性が増す中、本年度新たに創設されたエイジフレンドリー補助金の申請受付が2020年6月12日よりスタートしました。
 
 この制度は中小企業を対象に、高年齢労働者のための職場環境改善に要した経費の2分の1を上限100万円まで補助金として支給するものです。対象となる職場環境改善対策の幅が広く、使いやすい仕組みとなっています。以下ではその概要を見ていきましょう。
対象となる事業者
次の(1)~(3)すべてに該当する事業者が対象
(1)高年齢労働者(60歳以上)を常時1名以上雇用している
(2)中小事業者
(3)労働保険及び社会保険に加入している

金額
補助対象:高年齢労働者のための職場環境改善に要した経費
補助率:1/2
上限額:100万円(消費税を含む)

 (一社)日本労働安全衛生コンサルタント会が補助事業の実施事業者となり、中小企業事業者からの申請を受けて審査等を行い、補助金の交付決定と支払いが行われます。

補助対象となる職場環境の改善対策
(1)働く高齢者の新型コロナウイルス感染予防
(2)身体機能の低下を補う設備・装置の導入
(3)健康や体力の状況の把握等
(4)安全衛生教育
 その他、働く高齢者の職場環境の改善対策に加え、新型コロナウイルスの感染防止を図りつつ高齢者が安心して働くことができるよう、利用者や同僚との接触を減らす対策が補助対象とされます。

補助金申請期間
 2020年6月12日~2020年10月31日

 その他、審査等における評価項目、申請に当たっての注意等詳細は、下記リーフレットをご確認ください。
「エイジフレンドリー補助金」リーフレットのダウンロードはこちら
https://roumu.com/archives/103409.html

 今後も70歳までの就業機会の確保の努力義務化の動きが一層活発化していくことが予想されます。「エイジフレンドリー補助金」では幅広い取組が助成の対象となっていることから、これを機会に、高齢者が働きやすい職場環境づくりを進めていけるとよいのではないでしょうか。


関連記事
2020年6月14日「高齢者の職場環境改善のためのおススメの補助金制度ができました」
https://roumu.com/archives/103399.html

参考リンク
厚生労働省「エイジフレンドリー補助金の申請受付開始について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11819.html
厚生労働省「令和2年度エイジフレンドリー補助金について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.html

(菊地利永子)