離職票 8月以降の退職は11日以上の月に加え80時間以上の月を1ヶ月とカウント

 2020年1月13日の記事「雇用保険法改正案(2)高年齢雇用継続給付の引下げと離職票の支払基礎日数の考え方の変更」でご紹介した離職票の支払基礎日数の考え方の変更ですが、その後、改正雇用保険法は成立をし、公布されました。そして、この具体的な取扱いについて、いくつかの労働局からリーフレットが公開されています。リーフレットでは、改正点を以下のように説明しています。

[改正前]
離職日から1ヶ月ごとに区切っていた期間に、賃⾦⽀払の基礎となる日数が11日以上ある月を1ヶ月と計算。
※週の所定労働時間が20時間以上であり、かつ、雇⽤⾒込み期間が31日以上であるという雇⽤保険被保険者となる要件を満たしながらも、賃⾦支払の基礎となった日数が11日に満たないことにより、被保険者期間に算入されない期間があるため、日数だけでなく労働時間による基準も補完的に設定するよう見直す。

[改正後]
離職日から1ヶ月ごとに区切っていた期間に、賃⾦⽀払の基礎となる日数が11日以上ある月、または、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月を1ヶ月として計算。

 これを踏まえた上で、離職日が2020年8月1日以降の被保険者に関する離職票を作成する際、「⑨欄」と「⑪欄」に記載する賃金支払基礎日数が10日以下の期間については、この期間における賃⾦支払の基礎となった労働時間数を「⑬欄」に記載することとなります。かなり複雑な取扱いになりますので、誤りのないようにしましょう。

↓改正内容が記載されたリーフレットはこちらからダウンロード!
https://roumu.com/archives/103476.html


関連記事
2020年1月13日「雇用保険法改正案(2)高年齢雇用継続給付の引下げと離職票の支払基礎日数の考え方の変更」
https://roumu.com/archives/100456.html

参考リンク
栃木労働局「失業等給付の受給資格を得るために必要な被保険者期間の算入方法が変わります」
https://jsite.mhlw.go.jp/tochigi-roudoukyoku/newpage_00162.html
鳥取労働局「失業給付の受給資格を得るために必要な「被保険者期間」の算定方法が変わります。」
https://jsite.mhlw.go.jp/tottori-roudoukyoku/newpage_00490.html
(宮武貴美)