傷病手当金や育休の社会保険料免除の見直しが盛り込まれた健康保険法等の改正案が国会提出

 先週末、「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」が国会に提出されました。この法律案は、以下のような内容が盛り込まれており、社会保険の実務に大きな影響がある改正内容が盛り込まれています。

1.傷病手当金の支給期間の通算化
傷病手当金について、出勤に伴い不支給となった期間がある場合、その分の期間を延長して支給を受けられるよう、支給期間の通算化を行う

2.任意継続被保険者制度の見直し
任意継続被保険者の保険料の算定基礎の見直しや、被保険者からの申請による資格喪失を可能とする。

3.育児休業中の保険料の免除要件の見直し
短期の育児休業の取得に対応して、月内に2週間以上の育児休業を取得した場合には当該月の保険料を免除するとともに、賞与に係る保険料については1月を超える育児休業を取得している場合に限り、免除の対象とすることとする。

 特に3については、2021年2月6日の記事「育児介護休業法改正法律案要綱に見る「出生時育児休業(いわゆる男性の産休)」制度の概要」と相まっての取り扱いになることから、実務担当者としては今後の法改正動向に注目する必要があります。


関連記事
2021年2月6日「育児介護休業法改正法律案要綱に見る「出生時育児休業(いわゆる男性の産休)」制度の概要」
https://roumu.com/archives/106101.html
参考リンク
厚生労働省「第204回国会(令和3年常会)提出法律案」
https://www.mhlw.go.jp/stf/topics/bukyoku/soumu/houritu/204.html
(宮武貴美)