新入社員にとって負担が大きい「電話」「自分の考えの発信」「雑談」

 2022年9月22日の記事「曖昧な指示に抵抗を感じる新入社員 8割を超える」では、一般社団法人日本能率協会が実施した「2022年度 新入社員意識調査」の結果を取り上げました。

 この調査は、若手社員の育成や指導のヒントになる項目が多く見られますので、今回もその内容を取り上げたいと思います。前回の記事では「仕事をしていく上での抵抗感」について、「上司や先輩からの指示があいまいでも質問しないでとりあえず作業を進める」ことに抵抗があるとの回答が82.7%あったとお伝えしました。これがもっとも抵抗感が大きな項目だった訳ですが、それに次ぐものとして、以下の3つが特に抵抗感が強いものとして挙げられています。
69.3% 知らない人・取引先に電話をかける
56.5% 会議や打ち合わせで自分の考えを発信する
44.8% 初対面の人と雑談する
※数値は「抵抗がある」+「どちらかと言えば抵抗がある」との回答の合計割合

 最近の新入社員の状況を見ていても感じている方が多い内容ではないかと思いますが、当の新入社員にとってはやはりこうした事項が大きな負担感になっているということが明らかになっています。学生から社会人になることで、不特定多数の人とのコミュニケーションが求められることとなるため、それが負担であったのは昔から変わりませんが、携帯電話やSNSの普及により、その負担感は更に大きくなっているのだと考えられます。若手社員への指導の際には、こうした状況を踏まえて、その不安感を軽減しながらアドバイスを行っていくことが望まれます。


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2022年9月22日「曖昧な指示に抵抗を感じる新入社員 8割を超える」
https://roumu.com/archives/113399.html

参考リンク
一般社団法人日本能率協会「2022年度 新入社員意識調査」(2022年9月12日)
https://jma-news.com/wp-content/uploads/2022/09/20220912_new_employees_2022.pdf

(大津章敬)